成田 富里 税理士 『税理士法人 成田綜合事務所』

新着情報

税関見学

本年度より成田支部調査研究チームにおいて「輸出入取引に係る消費税」をテーマとした論文を作成することになっておりまして、税関業務の実際を確認する必要があることから、東京税関成田税関支署、成田航空貨物出張所の見学をしてきました。なお、当日の見学については「東京税関ホームページ」にも記載されております。

合同庁舎前ゲート

成田空港合同庁舎や保税蔵置場へ入るゲート。かなり厳重なチェックが入っており、ここで見学のためのIDカードを頂きました。

東京税関成田航空貨物出張所

合同庁舎には東京税関成田航空貨物出張所、成田空港検疫所食品監視課、横浜植物防疫所成田支所、動物検疫所成田支所が入っております。偶然にも麻薬捜査犬が貨物をチェックしている所を見ることができました。

国際空港上屋株式会社成田保税蔵置場

国際空港上屋株式会社様のご協力のもと成田保税蔵置場の見学をさせて頂きました。この建物の中が、いわゆる保税地域に該当し外国貨物が積卸、運搬、一時蔵置されています。これが消費税の解説本に図解されている保税地域なのかとちょっと感動。貨物の撮影は禁止ということで写真はございませんが、高級外車から野菜・花まで世界中から様々な物品が成田空港へ来ていることが良く分かりました。やはり百聞は一見に如かずですね。

今回は一般の社会科見学とは目的が異なっていたため、事前打ち合わせの段階で多くの関係者の方々にご協力頂きました。特に、国際空港上屋株式会社の社員の方には複数で付き添って頂き、詳細な解説をして頂けましたこと、深く感謝申し上げます。

第9回千葉県税理士会シンポジウム

11/15に第9回千葉県税理士会シンポジウムが船橋フェイスビルにて開催されました。昨年は「自己株式」の論文作成に携わらせて頂きましたが、本年も「みなし贈与」をテーマとして相続税法7条と9条を中心に調査研究をしてきました。

「みなし贈与」とは文字通り贈与とみなされることで、贈与をした・受けたという憶えがなくとも贈与として課税処分されることをいいます。まさに青天のへきれきであり、納得される方はいらっしゃらないでしょうが、知らなかったでは済まされないのが「みなし贈与」。

簡単な例を挙げると時価5千万円の土地を個人間で2千万円にて譲渡した場合、差額の3千万円を譲受人が贈与により取得したものとして贈与税が課税されるというもの。

また、上記の例を譲渡人が社長、譲受人を社長の経営する同族会社とすると、社長の譲渡金額は2千万円ではなく5千万円とされ、同族会社においては3千万円が受贈益として益金に算入されるとともに、同族会社の株主は3千万円の経済的利益を受けたとしてみなし贈与課税されます。したがって、一取引で所得税・法人税・贈与税と3つの税目が関係してきます。

時価が著しく低い価額なのか単なる低い価額なのか、算定方法に合理性が認められるのか、譲渡人と譲受人が親族間か第三者間なのか、書類関係の整備の度合いなど争点は様々ありますが、対価の支払いがないところに課税されるため、インパクトは強烈です。

みなし贈与は最終的には評価の問題に行き着きますが、評価の過程においては税法の解釈と事実認定という総合的な理解のなかで考えていかなければなりません。

シンポジウム

地番と住居表示

遺産分割協議書を自ら作成し、これに基づいて申告書を作成してほしいという依頼がありますが、地番と住居表示を間違えられているケースがございます。
住居表示は市町村が定めるものであるため、固定資産税の評価証明書等には納税者の住所地として住居表示番号が記載されます。昔から使っているため、この住所だと思ってしまうのでしょうが、実際にこの住所で相続登記が可能かというとできません。
登記に際しては地番が土地を特定する番号として使用されるので、遺産分割協議書の作成にあたっては、地番を記載する必要があります。

第40回日税連公開研究討論会

11日に広島市にて日税連公開研究討論会があったため、成田空港発を利用して広島まで行ってきました。本年は中国会と四国会による研究発表。
日税連公開研究討論会
アニメ映像が映っておりますが、最近のプレゼンの流れとして、なぜか飲み屋の場面が出てきます。かくいう私も昨年、千葉県シンポジウムのプレゼンにて飲み屋での会話を入れましたから、人のことは言えません。

 

原爆ドーム
討論会の前に原爆ドームと平和記念資料館へ行ってきました。
資料館は涙腺を刺激される箇所がいくつもあり、堪えるのが大変でした。

税理士会支部旅行

アップが遅れてしまいましたが、9月20日?21日に税理士会成田支部の旅行へ行ってきました。
今回は東京の社会科見学ツアーでしたが、貴重な経験をさせて頂き感謝感激です。写真はスマホで撮影したため見辛いかもしれません。

ANA整備工場
ANA機体メンテナンスセンター
やはり間近で見ると凄い迫力です。ビス1本にも厳重な管理とチェックをされていることが良くわかりました。当日は滅多に見られない政府専用機も確認。

東京証券取引所
東京証券取引所
偶然にも上場セレモニーが開催されており、五穀豊穣にちなんだ打鐘(5回)を聞くことができました。マーケットセンター頭上にあるティッカーの電光掲示板には、上場した会社名を流すという粋な計らい。

相撲
大相撲九月場所
両国国技館 相撲は初観戦。7月に知人税理士のご招待でプロレス観戦をしましたが、やはり生ライブで見るのとTVで見るのとでは臨場感が違います。焼き鳥をつまみにビールを飲みながら観戦できるというのもいいですね。

スカイツリー
スカイツリー
両国国技館での酔いも醒めぬままスカイツリーへ。昨日19日は中秋の名月だったため、当日も美しい満月と夜景を堪能することができました。

ロッテシティホテル
ロッテシティホテル錦糸町
スカイツリー見学後、両国へ戻りちゃんこ料理を頂きました。一日歩き回ったため珍しく?2次会へは参加せずホテルへ直行。女性に人気のホテルとのことですが、泊まってみて納得。ちなみに写真のコアラのマーチクッションはグリップ力と固めの弾力性が秀逸でした。販売していないのが残念。

翌日も築地市場場外、歌舞伎座タワー、そなエリア東京(防災体験)とてんこ盛りの見学ツアーを十二分に楽しませて頂きました。

厚生部長、八街観光旅行さん、ありがとうございました。

相続税法における民法900条4号但書の取り扱い

国税庁において、9月4日の最高裁判決を受けた対応が公表されました(平成25年9月24日付)。
要約すると以下のとおりです。

1.平成25年9月4日以前に相続税額が確定している場合
非嫡出子の相続分は1/2の規定のままで相続税額の是正はできません。

2.平成25年9月5日以後に相続税額が確定している場合
(1)平成25年9月4日以前に確定していた相続税額が異動する場合
同年9月5日以後に、相続人が、財産の申告漏れ、評価誤り、未分割財産の分割等により更正の請求書・修正申告書を提出するときは、非嫡出子の相続分1/2の規定がないものとして民法900条4号の規定を適用した相続分に基づいて相続税額を計算します。
(2)平成25年9月5日以後に新たに相続税額が確定する場合
期限内申告書(期限後申告書を含む)を提出する場合には、非嫡出子の相続分1/2の規定がないものとして民法900条4号の規定を適用した相続分に基づいて相続税額を計算します。

非嫡出子の相続格差に違憲判決

9月4日に民法900条4号は、憲法14条の平等権を侵害し違憲であるとして、最高裁判所大法廷において無効との判断が下されました。

平成7年の最高裁では法律婚の尊重という趣旨から合憲と判断していたものの、今回の最高裁は平成13年当時においては、非嫡出子と嫡出子を区別する合理的な根拠は失われたと判示。

民法900条4項が違憲無効となると、平成13年以降につき遺産分割調停の無効訴訟が増えるのか気になるところですが、弁護士によると無効訴訟は複雑で難しく、武富士事件後に起きた過払金返還訴訟ほど簡単な訴訟ではなく激増しないのではとのこと。

8月3日支部内勉強会

本日は税理士会成田支部の研修会があり、弊社と業務提携している弁護士の馬淵先生をお招きし「税務争訟の理論と実務」というテーマで講義をして頂きました。

税務雑誌等でも取り上げられ注目されていた「遺産分割に要した弁護士費用の取得費該当性」については、残念ながら6月15日に上告審として受理しない決定が下されました。

この裁判の争点として「遺産分割は分配行為なのか取得行為なのか」「弁護士費用は通常必要と認められるか」の2点がありました。

通常必要であるか否かで判断するのは相当ではないと判示した点は評価できますが、遺産分割は共有財産の分配であり取得ではない。したがって、弁護士費用は取得費に該当しないという判断は揺るぎがないようです。