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海外デジタルコンテンツ購入に係る消費税

近年、インターネットを通じた電子書籍やゲーム、映像、クラウド等の電子的サービスが急速に拡大しておりますが、これらは消費税が創設された当時には想定されていない取引でした。
現行制度において、これらのうち国外事業者から購入する電子的サービスに対しては一切課税しない仕組みであることから、様々な問題が生じております。

一番の問題は、同一の音楽や動画の配信でありながら、国内事業者から購入するより海外事業者の方が消費税額分安く購入できる点。消費者にとってはメリットといえますが、国内事業者にとっては死活問題です。消費税が10%になれば、関係業界では無視できない状況に迫られ、海外へのサーバー移転等も視野に入れる必要が出てくるでしょう。

そこで、昨年よりこの問題が政府税制調査会の国際課税ディスカッショングループにおいて議論され、平成27年度税制改正に盛り込まれる予定となりました。
その内容としましては、海外からの電子的サービスを消費者が購入した場合には、国外事業者に納税義務が課せられ消費税が課税されるということ。
事業者が購入した場合は「リバースチャージ方式」という欧州諸国がとっている方法にならい国内事業者に申告納税義務を課す方法がとられる予定ですが、当面の間、事務処理の煩雑さを考慮し申告対象から除外するとのこと。また、事業者に関しては改正後、購入した国外事業者から何らかの通知が来るそうです。

なお、現在検討されているのは輸入の場面であり、輸出の場面が見えてきません。
輸出に関しても当局とトラブルが生じていることから、どのような改正内容になるのか今後注目です。

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